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こしきの今日 *トシドン*

  • koshikino-yado
  • 2018年12月28日
  • 読了時間: 2分

今日は下甑の年末行事であるトシドンについて経験にもとづいたご紹介を!

トシドンは大晦日の晩に首切れ馬に乗って子供のいる家庭に訪れる年神です。

幼いころは僕の家にも毎年トシドン様がいらっしゃっていました。

この神様、とにかく怖いんです・・・

まず見た目が恐ろしい・・・

いらっしゃるときは外から鐘の音と首のないはずの馬の鳴き声が!!

そして1人では訪ねては来ません!

連れ立って複数のトシドン様がいらっしゃるんです!

しかも玄関から入れなかったトシドン様は縁側からいらっしゃいます・・・

いらっしゃった後はまず自己紹介を命じられます。

声が小さいとお叱りを受けやり直しです。

自己紹介が終わると今年一年に行った悪さやいたずらについてお叱りをうけます。

なぜか内容を詳しく知っており、嘘は通用しません!

幼いころの僕はこの時点ですでにがたがた震えていました。

一通りお叱りを受けると今年した良い行いについてちょっとだけ褒めてくださいます。

これもなぜそんなことまで知っているんだ!?といった内容です。

ここで褒められホッとしているとトシドン様から新たな指示が!!

『歌ば歌わんか!!』

子供達は泣きながら歌います。

しかも声が小さいとさらに叱られます・・・

歌い終わると最後のメインイベント、トシドン様より年餅の授与があります。

ここが一番恐ろしいんです。

なぜなら今までトシドン様と5m程の距離で向かい合っているのですが歳餅を受取りにいかないといけないから!!

おまけに『鼻ば触れ』と恐れ多いご指示を!!

もう観念してビクビクしながら触りに行くとトシドン様が最後の泣かしにかかります!!

触った瞬間に急にトシドン様が大きな声を!!

悲鳴を上げ一目散に両親のもとに逃げ帰っても餅をもらうまでトシドン様は帰ってくださいません・・・

なんとか勇気を振り絞り再度取りに行かねばなりません。

四つん這いになり無事に歳餅を持帰るとトシドン様も天上に帰られます。

甑島はこのトシドン様とともに一年を締めくくりまた新たな一年を迎えます。

文章にすると恐ろしい神様ですが今ではいい思い出になっています。

この先もずっと続いていく行事になるといいですね。

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冬の甑島、ふれあいの旅お待ちしております。


 
 
 
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